熊本県益城町での木造住宅全体の被害は1541棟。その中でも、国が今迄「耐震性あり」とみていた新耐震基準(S56~H12)の住宅877棟の被害は…
熊本地震では1981年~2000年に建築された
(新耐震基準)木造住宅も倒壊の被害に見舞われました。
ホールダウン金物がなかったため倒壊したと分析されています。
これを受けて国では、新耐震基準で建築された木造住宅の耐震性を
検証する方法(新耐震木造住宅検証法)を作成しています。
ご自宅の形状や1階の外壁面の割合、柱の接合部等、
リフォームの機会をとらえて検証する事を推奨しています。
地震対策の第一歩は、家の耐震性を調べることから始まります。 住宅の耐震基準は、大地震が起きる度に厳しくなっています。 皆様のおうちについて、2000年に改正された現在の建築基準と比べてどのくらいの耐震性があるか確かめるのが「耐震診断」です。 耐震診断で大地震で倒壊しない耐震性(強さ)があるか調査し、確認することができます。 最終的な耐震診断の目的は、お住まいの弱点を認識し、具体的な対策をたてることにあります。 耐震診断で明らかになった改善ポイントに基づいて、耐震リフォームを検討しましょう。
「一般診断法」を推奨する理由 耐震診断には3つの方法があります。一つは、建築士でなくても可能な「誰にでもできるわが家の耐震診断」という簡易診断。 そして、建築士向けである「一般診断法」と「精密診断法」です。 「精密診断法」では原則として壁を一部解体して調査をしなければ判断することが難しい診断法となっています。 解体した箇所の復旧工事が必要なため、診断費用も高額になります。そのため、非破壊調査で、一定の精度を確保できる「一般診断法」を推奨しています。
耐震診断は専門の知識と経験が必要です。建築士であれば誰でもできると言う訳ではありません。 耐震の知識をもった「耐震技術認定者」が耐震診断を行います。
耐震診断は、調査員が伺い、約2時間の調査(屋内・屋外・小屋裏など)を行います。 床下や天井裏にもできるだけ入り、筋かいは適切に施工されているか、雨漏りの跡や傷んでいる木材はないかなどを確認します。 調査項目は、間取り・壁の材質・筋かいの有無・屋根の重さ・劣化状況(基礎のヒビ割れ・外壁の割れ・雨染み)など多岐にわたります。
耐震診断の調査結果から耐震診断書を作成します。耐震診断の結果は、総合評点に基づき4段階で評価します。
1.5以上 | ◎ 倒壊しない |
1.0以上~1.5未満 | ◯ 一応倒壊しない |
0.7以上~1.0未満 | △ 倒壊する可能性がある |
0.7未満 | × 倒壊する可能性が高い |
そのうち上2つ、総合評点1.0以上の「倒壊しない」「一応倒壊しない」であれば、耐震性があると判断されます。 一方、「倒壊する可能性がある」「倒壊する可能性が高い」の場合は、大地震によって大きな被害が生じる可能性が高いため、 耐震補強による対策が必要となります。耐震診断では、人命保護に重点を置き、「大地震時に倒壊しない」ための耐震性確保を目的としています。
「建築基準法」の改正で変わる耐震基準 「建築基準法」で定められた建物の耐震性能は、大地震による被害を受けて強化されてきました。 大きく基準が変わったのは1981年と2000年。1981年以前の建物は「旧耐震基準」と呼ばれ、 1978年に発生した「宮城県沖地震」の甚大な被害を受けて、抜本的に改正されました。 熊本地震では、1981年から2000年に建てられた建物にも大きな被害が生じました。
1978年に発生した宮城県沖地震を受けて1981年に改正され、『壁の量」を増やして家を強くするように見直されました。
1995年の阪神・淡路大震災を受けて2000年に再度改正。 そこでは『壁の配置バランス』と『柱と土台の繋がり部分(接合部)の確認と対策』が規定され、より耐震性を高くするように定められたのです。
これまで(そして今も)、国や多くの自治体が方針として進めているのは「旧耐震(1981年以前)」の木造住宅の耐震化でした。 しかし、2016年に発生した熊本地震で甚大な被害が生じた益城町の調査では、 「新耐震(1981年以後)」についても2割の木造住宅が倒壊大破していたことが分かったのです。 それ以降、「新耐震(1981年以後)」についても耐震性の確認が必要であるとされ、徐々にその動きが広がっています。
古い木造住宅は全体的に老朽化が進んでいて、1階2階共に崩れて全壊しました
1階だけが崩れて、2階が1階を押しつぶすように倒壊しました
古い木造住宅は全体的に老朽化が進んでいて、1階2階共に崩れて全壊しました
家の重さの中心(重心)と、家の強さの中心(心)のバランスが悪く、地震の力を受けた住宅の揺れが大きくなり、ねじれを起こして倒壊しました
2000年5月(平成12年)よりも前の建築基準では、土台と柱が繋がる部分の決まり(基準)はありませんでした。そのため、地震の力がかかった時に柱が抜け(ホゾ抜け)てしまい、倒壊してしまったのです
柱や土台など、家の構造上重要な部分が腐ったり、シロアリに喰われていることが原因で、建物全体が弱くなってしまった
平成30年4月1日より、既存住宅の取引において、宅地建物取引業者との媒介契約書面に建物状況調査のあっせんの有無が記載されることとなりました。
国土交通省の定める講習を修了した建築士が、建物の基礎、 外壁など建物の構造耐力上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分に生じている ひび割れ、雨漏り等の劣化・不具合の状況を把握するための調査です。
買主が、購入を検討する物件の調査時点における状況を確認することで、以下のようなメリットがあります。
・より安心して購入の判断ができる
・専門家の調査により建物の状況が把握でき、より安心して購入の判断をすることができます。
・メンテナンスの見通しが立てやすい
・購入後のリフォームやメンテナンス等の予定を見込んだ取引が可能となります。
強い壁を増やすことが耐震補強の第一歩。現在の壁を耐震性の高い壁にすることで、「壁の量(強さ)」を増やし、「壁の配置バランス」を改善できます。構造用合板や筋かいによる補強もありますが、耐震補強部材メーカーが開発した耐震性のより高い工法もあります。耐震ボードを使用した補強を推奨しています。
通常の壁補強では必要な天井・床の解体が不要なため、費用を抑えた施工が可能です。
また、壁の補強を行う際には、柱が引き抜けないように金物でしっかり固定することが重要です(柱頭・柱脚接合部)。
1995年に発生した阪神・淡路大震災では、このつなぎ目を金物で固定することが義務づけられていた3階建ては倒壊被害が少なく、義務化されていなかった2階建て以下の木造住宅に甚大な被害が発生しました。その後、2000年に建築基準法が改正され、2階建て以下も金物による固定が義務化されました。
壁を強くしても足元の基礎が丈夫でないと耐震性を発揮できません。基礎の補修や補強には、主に3つの施工があります。
1.「補修」ひび割れを補修する
ひび割れが生じている基礎にエポキシ樹脂などを注入し穴を塞ぎます。
これは、基礎を強くするというよりも、ひび割れがよりひどくならないようにするための工事。
また、鉄筋が入っている基礎の場合、雨水によって基礎がさび付き、基礎が割れてしまう「基礎の爆裂」を防ぐ事が目的です。
2.鉄筋コンクリート造の基礎を足す
鉄筋が入っていない無筋の基礎に、鉄筋コンクリート造の基礎を足しています。
基礎の「増し打ち」と呼ばれ、鉄筋コンクリート造の基礎を抱き合わせて一体化させる工法です。
壁が強くても、足元(基礎)の踏ん張りが効かないと壁本来の強さがでません。
無筋基礎の上にある壁は耐震性が低く評価されるため、壁の補強とセットで行うことで補強箇所数を抑えることができます。
3.「基礎の新設」基礎を新たに設置する
既存の基礎がある壁を補強しても、目標とする耐震性とならない場合など、
壁補強を考える上で、そうしても新しく壁を作る必要が出た場合などは、基礎を新しく設置します。
基礎の新設は大がかりな工法となるため、高額な補強方法となります。
木材は腐ってしまうと本来の強さを発揮することができなくなり、耐震性が大きく低下します(最大3割減)。 特にお風呂や洗面所が多い北側は要注意です。土台が朽またはシロアリ等の被害を受けている場合、傷んだ木材を取り外し交換します。 その際、防腐・防蟻処理を推奨しています。また、腐朽・防蟻対策として、床下に調湿炭を敷き詰めることも効果があります。
耐震診断では、屋根の壁や重さ(建物重量)が重たいほど、それを支えるために必要な壁の強さ(量)が大きくなります。 重量のある日本瓦や土葺き瓦の住宅は頭が重たいため、地震の時に揺れやすくなります。 そのため、屋根等を軽いものに取り替えることで揺れにくくなり、耐震性が向上します。
室内壁 耐震下地組
室内壁 耐震ボード張り
室内壁 下地ベニヤ張り
室内壁 クロス仕上げ
地震により住宅が全壊してしまった場合、国の調査によると新築費用は平均2500万円 それに対して公的支援で受給できたのは義援金等合わせても約400万円にとどまり差額の2100万円は自分で用意しなければなりませんでした。 建て直し費用以外にも引越しや家財の購入にも費用がかかる上、新たに住宅ローンを組む場合二重ローン問題にも直面します。甚大な負担が発生します。 近い将来大地震が来る前に備えておくことをお勧めいたします。 事前防災の専門家である我々は、やっておけば良かったという人を減らし、やっておいて良かったという人を増やしたいと考えています。
「一度電話したら、断れないんじゃないのかなぁ?しつこい営業をされそう。」そんな心配はご無用です。お客様の判断でやる・やらないを決めてください。問い合わせをしたからといって、しつこくお電話したり、訪問したりとご迷惑になるような営業活動は一切行っていません。
分からないこと、聞いてみたいことなど遠慮なくお問い合わせください。
また、HPにも書いてあるとおり、非常にお安くなっておりますので混み合っている場合は、電話がつながりにくくなることが良くあります。
大変申し訳ありませんが、つながるまで何度もお電話くださいますようお願いいたします。
直接、お客様の家へご訪問させて頂きます。
部屋数、柱、壁の位置などを確認します。
多少の間取り変更や増築等があっても金額に変更はありません。
訪問は現地の状況を確認するためのものです。(一時間程度かかります。)
耐震診断書を作成します。
一週間程度で耐震診断の結果をご報告し、耐震アドバイスをいたします。
こちらから無理に工事をお勧めすることはございません。
上記で診断は終了です。
お家のことで気になることがございましたら遠慮なくお申し出ください。
随時、ご対応させて頂きます。
詳細については、下記お電話かフォームより、
お気軽にお問い合わせください。